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フリー~〈無料〉からお金を生み出す新戦略(クリス・アンダーソン)

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
クリス・アンダーソン
日本放送出版協会
売り上げランキング: 41


■目次

プロローグ
第1章 フリーの誕生
第2章 「フリー」入門
第3章 フリーの歴史
第4章 フリーの心理学
第5章 安すぎて気にならない
第6章 「情報はフリーになりたがる」
第7章 フリーと競争する
第8章 非貨幣経済化
第9章 新しいメディアのビジネスモデル
第10章 無料経済はどのくらいの規模なのか?
第11章 ゼロの経済学
第12章 非貨幣経済
第13章 (ときには)ムダもいい
第14章 フリー・ワールド
第15章 潤沢さを想像する
第16章 お金を払わなければ価値のあるものは手に入れられない



■感想

本書を最初に知ったのは、どこかのニュースサイトであったと思う。
本書が販売されるのと同時に、電子ファイルを無料で配布したとかで評判になっていた。
最初は、もしかするとただ奇抜なキャンペーンを行っただけで注目を集めている本なのかなーと思っていました、すいません。
いやー、でも本書を読み終えた今は、ホントに読んでよかったと思う。

現在、私たちを取り巻くインターネットには、フリーのものが多数存在する。
ニュースサイトのニュース情報や、YouTubeの動画・音楽情報、あるいは違法にコピーされた海賊版やP2Pでのファイル交換など。
このようなたくさんの無料に囲まれた環境の中でも、Googleなどに代表される、収益を上げる企業はたくさんある。
それらはいったいどのようにして収益を上げているのか、どうすれば今後企業が成長していけるのか、ずっと疑問を持っていた。
本書が多くの注目を浴び、実際に売れていることを思うと、きっとこのような疑問は、世間の多くの人が感じていたことなのであろう。

著者のクリス・アンダーソンは、無料化のながれは不可避であると考える。
デジタルのものはコピーが容易であるため、コストがほとんどゼロであり大量に生産できる。
そのため、過剰な供給を招き、その結果価格はコストぎりぎりまで下がる。
その結果、最終的には無料化へと続く。
確かに、他の業界とは比べ物にならないほど急速に無料化が進んだ背景は、このようなデジタルならではの特徴が原因であるというクリス・アンダーソンの主張は、良く分かる。

だが、デジタルは必然的に無料に向かうと面と向かって言われてしまうと、私なんかは、「じゃあ収益を上げることはできないじゃないか」と考えてしまう。
それに対して、無料化をうまく利用すると、こういう収益化へつなげることができると提案できる著者は、ホントすごいと思う。
無料化を利用した収益化については、大きく4つの方法を提案しているが、特に面白いのは、フリーミアムの考え方であろう。

人は少しでもお金がかかることには躊躇するが、無料である場合は気軽に試してくれる。
またデジタルはコピーがほぼコストゼロでできるため、無料化するために必要なコストがほとんどかからない。
したがって、無料化によって、これまでになく多くの人に、デジタルになってはじめて、ものを届けることができるようになった。
一方、人にはさまざまなニーズがある。
より楽をしたいとか、品質の高いものがほしいであるとか、あるいは、安全性を確保したいなど。
そのような人に対して、ニーズを満たす有料版を提供できれば、お客は喜んでお金を払うだろう。
もし有料版を利用する人が5%に満たないとしても、無料化により過剰に供給することが可能となったため、無料化により50倍や100倍の人に供給することが可能である。

クリス・アンダーソンが主張するように、無料化は敵ではなく、うまく利用することで、大きな利益が得られるものなのだと思う。
ただこの動きは、これまでとは大きく異なる動きであるので、これまでの経験が通じるものではない。
まったく新しいものとして、無料化を受け止める必要があることを、本著を読んで学べたことは非常に良かった。

本書者であるクリス・アンダーソンは、ロングテールという本も書いているらしい。
ぜひとも読んでみたい。

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

得する生活(橘 玲)

得する生活―お金持ちになる人の考え方
橘 玲
幻冬舎
売り上げランキング: 104793


■目次

序章 経済合理的に考えるヒント
第1章 クレジットカードが世の中のカラクリを教えてくれた
 1, タイムマシンに乗って未来からお金がやってくる
 2, 常識として知っておきたいクレジットカード
 3, 金券ショップはワンダーランド
 4, カードには1等1億円の宝くじが付いている
 5, マイレージを使ってタダで海外旅行する方法
第2章 借金から経済の秘密が見えてくる
 6, 経済合理性では行動しない人々
 7, 金を借りることはプライバシーを捨てることである
 8, 誰かがあなたの借金を覗いている
 9, 正しい金貸しのための知識
 10, 地獄への道は善意で敷きつめられている
 11, 債権回収ほど空しい商売はない
 12, 知的ゲームとしてのカード詐欺
 13, 闇金融の世界へようこそ
 14, ハリー・ポッターも驚く魔法の国
第3章 素晴らしきリゾート生活
 15, タダでリゾートマンションを買う方法
 16, 不動産とプライバシー
 17, 競売リゾートマンションが1万円で売られる理由
 18, リゾート会員権の不思議



■感想
 表題にあるとおり、本著は、お金持ちになる方法ではなく、「お金持ちになる人の考え方」が説明されている。クレジットカードや金券ショップを賢く使う方法や、マイレージポイントのため方などの方法論は、具体的な数字で説明されている。これらの方法は、非常に分かりやすく説明されており、また非常に簡単なので、誰にでもすぐに利用できる点で、読んでおいて損はない。著者の他の著書と比べても、インパクトには欠けますが、日常における実用性の点では一番かなと思います。
 ただ本著は、方法論にとどまらず、なぜ、クレジットカードやマイレージサービスでポイントが貯まるのか、またなぜ金券ショップでは、定価より安く買えるのか、といった、サービス提供側からの制度の仕組みが丁寧に説明されている。消費者側からの制度については十分分かっているが、提供側からの説明があった点が、本著の特徴であろう。というのも、本著にも記載されているように、
「市場は常に少しだけ歪んでいる。だがその歪みは、利益を求める人々の行動によっていずれは修正される。市場が効率化すれば、もはや超過利潤は得られない」
 のであるから、重要であるのは、
「他人よりも早く市場の歪みを発見し、それを賢く利用すること」
 であるからである。サービス提供側からの視点でものを見ることができれば、つまらない詐欺に引っかかることもなく、サービスを最大限利用できるようになると思われる。




テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

世界一感動する会計の本です(山田 真哉)

新装版 世界一感動する会計の本です【簿記・経理入門】
山田 真哉
日本実業出版社
売り上げランキング: 6692


■目次

□はじめに
□たまごの国の物語
はじまりの用語集
第1話 たまごの国と2人の少年 ~複式簿記の話~
第2話 たまごの国の転載少年 ~等価交換の原則~
第3話 たまごから大航海 ~商品が複数の場合~
第4話 たまごの国の夢の1日(前編) ~元帳と試算表~
第5話 たまごの国の夢の1日(後編) ~決算書の話~
エピローグ
□物語の終わりに
簿記の基本の4つのパターン
□課外授業
1 信用取引って?
2「引当て」という日本語
3 減価償却費って?
4 負債と資産はどうして同じ「貸方」なの?
5 減価償却費の自己金融効果
□おわりに



■感想
 簿記についてまったく知らない私が、簿記の簡単な概要を知りたいと考え、いくつか本を手にとって探していたときに、この本に出会った。他の多くの本が専門用語ばかりで難しそうな中で、本書は、物語風に話が進行するのが印象的であった。
 実際に、物語が進行していくにつれて簡単に簿記の概要が理解できるよう、ストーリーが丁寧に組まれており、簡単に簿記の概要が理解できる。特に、なぜ複式簿記が必要なのか、なにがメリットなのかについて、非常に分かりやすく教えてくれている。
 ちなみに私は、この本をきっかけに、後日簿記検定を受けることとなりました。そのくらい、読んでよかったと思える本です。
 当時の私のように、簿記について分からないが、ちょっとかじってみたい、という人にとっては、一押しの簿記入門書かと思います。一方で、すでに簿記の概要を理解している人にとっては、ちょっと物足りない内容かもしれません。

テーマ : 読んだ本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

亜玖夢博士の経済入門(橘玲)

亜玖夢博士の経済入門
橘 玲
文藝春秋
売り上げランキング: 4542


■目次

第一講 行動経済学
第二講 囚人のジレンマ
第三講 ネットワーク経済学
第四講 社会心理学
第五講 ゲーデルの不完全性定理



■感想
 橘 玲の本はいくつか読んできたのだが、正直本書については、ちょっとがっかり。
 行動経済学や社会心理学をわかりやすく説明しようという意図は良くわかるのだが、あまりに説明が簡潔すぎて、物足りない印象。行動経済学や社会心理学に興味はあるが、むずかしいそうで手をつけていない、という人がいれば、これらの導入として、読んでみても良いかなと思う。
 ただこの本だけで何かを学べるかというと、うーん、正直難しいなぁと思う。

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ジャンル : 本・雑誌

臆病者のための株入門(橘玲)

臆病者のための株入門 (文春新書)
橘 玲
文藝春秋
売り上げランキング: 6112


■目次

第1章 株で100万円が100億円になるのはなぜか?
第2章 ホリエモンに学ぶ株式市場
第3章 デイトレードはライフスタイル
第4章 株式投資はどういうゲームか?
第5章 株で富を創造する方法
第6章 経済学的にもっとも正しい投資法
第7章 金融リテラシーが不自由なひとたち
第8章 ど素人のための投資法



■感想
 表題の通り、この本は、株のテクニカル書というより、株式投資入門の教科書というべき本である。専門用語や難しい理論等はほとんど使われておらず、非常に分かりやすくまとまっている点が好感がもてる。

 本書では最初に、「ジェイコム株」「ライブドア騒動」「デイトレード」の3つを例に、今巷にあふれる、「簡単に○億円儲かる」という甘い話が、絶対にないことを的確に説明してくれる。この中でも、ジェイコム男が、デイトレードで100億円増やしたことについて説明したこの一文が、非常に印象深い。

「だれかが100万円を5年間で100億円に増やしたということは、だれかが5年間で100億円を失った、ということである。
 もちろん、1人の人間にこれほどの損失が背負えるわけはない。ということは、この損失は多くの人に分散されているのだ。1人の成功者の陰には、たとえば、なけなしの100万円をすってしまった投資家が1万人いるのである。」

「チャートに儲ける方法が無料の株式セミナーで教えられていたり、近所の書店っで売っている株の入門書に書かれてあることは、ぜったいにない」

 確かに冷静に考えてみれば当たり前のことなんだけど、改めてこう指摘されると、じゃあどうすればよいの?と思ってしまう。この疑問に対しても、著者である橘玲氏は、明快に答えを示してくれている。(1)無駄なコストを払わない、(2)リスクを下げるために分散投資する、の2点から、もっとも好ましい投資対象が市場全体であると答える。

 近年「貯蓄から投資へ」の風潮の中で資産運用が身近になってきた中で、株式投資の世界に入る前に、一度は読んでおきたい。安易に儲けられる甘い話はない、ということを誠実に教えてくれる一冊である。

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ジャンル : 本・雑誌

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